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モバイルアトリビューションとは、どのマーケティング施策がインストールやエンゲージメントにつながったのか、そしてその後ユーザーがどのように行動したのかをマーケターが把握するための仕組みです。簡単に言えば、アプリのアトリビューションを計測することで、ユーザーによる広告へのエンゲージメントと、その後のインストールやアプリ内行動とを結び付けることができます。これにより、マーケターはキャンペーン、チャネル、クリエイティブの中で効果を発揮したものをより明確に理解できます。
このガイドでは、モバイルアトリビューションの基本的な仕組み、その重要性、そしてプライバシーを重視する現在のエコシステムにおいてマーケターが押さえておくべきポイントについて解説します。
モバイルアトリビューションが重要な理由
仕組みを説明する前に、まずはモバイルアトリビューションがなぜ重要なのかを押さえておきましょう。ユーザーはさまざまなチャネル、キャンペーン、クリエイティブ経由でアプリを利用します。アトリビューションがなければ、どのパートナーがインストールを促進しているのか、どのキャンペーンが価値の高いユーザーを獲得しているのか、そしてどの広告予算が無駄なのかを把握することが難しくなります。
アプリのアトリビューションツールまたはモバイル計測パートナー(MMP)を使用することで、ユーザーの流入元やマーケティング施策の成果を把握できます。例えば、特定のインストールが有料のInstagramソーシャルキャンペーンからもたらされたのか、あるいはパートナーのプロモーションやアプリストアのスタティック広告を経由したものなのかが分かります。これを利用すれば、どのマーケティングキャンペーンが最も成果を上げているのかを特定して、最も効果的な広告を見極め、改良を加えることができます。つまり、アトリビューションレポートの情報を基にクリエイティブアセットを最適化し、成果の出ていない広告を停止して効果の高い広告を改善するのです。
また、広告のパフォーマンスについて理解が深まることで、より高度なリターゲティングやユーザーセグメント別の広告キャンペーンを実施できるようになります。さらには、ユーザー獲得時の流入元別にユーザーを比較することも可能となります。
アプリのインストールアトリビューションの仕組み
アトリビューションデータを最大限活用するため、通常マーケターはAdjustのようなモバイル計測パートナー(MMP)を利用します。モバイル計測パートナーは、キャンペーンのパフォーマンスを計測し、データの収集、マッチング、レポートを提供することで、より良い意思決定ができるようにマーケターをサポートします。
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ユーザーが広告をクリックしてアプリストアを訪問し、アプリをインストールして最初に起動すると、アトリビューションプロバイダーはエンゲージメントとインストールに関するシグナルを確認します。プラットフォームやプライバシー設定、キャンペーンの設定によって異なりますが、以下のようなシグナルが含まれます。
1.デバイスID: プラットフォームやユーザーのプライバシー設定に応じてアトリビューション用に提供されるデバイスレベルの識別子
2.IPアドレス:ユーザー行動の処理や検証に使用されるネットワークアドレス
3.ユーザーエージェント:ブラウザーやオペレーティングシステムなど、ユーザーのデバイス環境に関する情報
4.タイムスタンプ:広告エンゲージメントが発生した時刻
5.初回インストール:インストール後に初めてアプリが起動されるタイミング
これらの情報をもとに、アトリビューションプロバイダーは、そのインストールを特定のキャンペーンに紐付けるべきかどうかを判断します。新規ユーザーの場合、アトリビューションプロバイダーはユーザーのインストールと特定の広告へのエンゲージメントとを紐づけようとします。情報の入手方法はさまざまですが、最も一般的なのは、アプリにアトリビューションプロバイダーのソフトウェア開発キット(SDK)を組み込むことです。
Adjustは、アプリとAdjustサーバーとの通信にSDKを利用します。開発者がアプリのコードにSDKを実装することで、アプリとAdjust間の通信手段が確立され、アトリビューションデータがリアルタイムで提供されるようになります。
AdjustのSDKはオープンソースです。アプリ開発者は自由に使える透明性の高いコードを利用して、アプリの要件に合わせて編集し、修正や改良を行います。AdjustのSDKの詳細については、以下の資料を参照してください。
アプリのアトリビューション期間とウォーターフォールモデル
インストールが記録されると、Adjustはそのインストールに結び付いた広告エンゲージメントを探しますが、アトリビューション期間内に発生したエンゲージメントのみが対象となります。
「アトリビューション期間」とは、広告エンゲージメントからインストールまでの期間で、エンゲージメントに貢献度が付与される期間となります。アトリビューション期間を重視するのは、広告を見たユーザーがすぐにインストールするとは限らないためです。広告を見たりクリックしても、すぐにはインストールせずに、しばらく経ってから実行するユーザーもいます。中には戻ってくるまでの間に複数のエンゲージメントが発生している場合もあるため、正確なアトリビューションには紐づけのプロセスが不可欠です。このようなプロセスをマルチタッチ アトリビューションと呼びます。
Adjustでは、どのエンゲージメントをアトリビュートするかを判断するため、アトリビューション ウォーターフォールモデルを使用します。まず最も信頼性の高いマッチング方法を利用し、必要に応じて他の手法を試みます。
- クリックベースの確定的アトリビューション
対象となる広告クリックに、デバイスIDやストア由来のシグナルなど明確に一致するシグナルがある場合、そのクリックが優先されます。iOSでは広告IDをIDFA(iOS端末の広告識別子)、AndroidではGAID(Googleの広告ID)と呼びます。- Androidではさらに、Play Storeリファラーを通じて一致するかどうか確認します。このリファラーには、バックエンドが特定のクリックに割り当てる一意の値が含まれています。
- クリックベースの確率的アトリビューション
確定的クリックによる一致が存在しない場合、IPアドレス、ユーザーエージェント、タイムスタンプなどのコンテキストシグナルを用いて、一致する可能性が最も高いものを推定します。インストール情報と最も多くの共通パラメーターを持つクリックが、アトリビューションを獲得します。
3.インプレッションベースの確定的アトリビューション
クリックベースの手法で見つからない場合、Adjustは広告IDによるマッチングを使用して対象となるインプレッションを確認します。
4.インプレッションベースの確率的アトリビューション
確定的なインプレッションによる一致が見つからない場合、対象となるインプレッションからのコンテキストシグナルを用いて、最も可能性の高い一致を推定します。インストール情報と最も多くの共通パラメーターを持つインプレッションがアトリビューションを獲得します。
5.オーガニックアトリビューション
対象となるクリックやインプレッションの一致が見つからない場合、そのインストールはオーガニックとしてアトリビュートされます。
例えば、通勤中にFacebookでゲーム広告を見たユーザーがいるとします。このユーザーは翌日、同じゲームの広告をInstagramで見てクリックしました。そして仕事が終わった後、ゲームアプリをインストールしてプレイしました。
この場合、Instagramのクリックエンゲージメントがインストールとマッチングし、Instagramがアトリビュート対象のチャネルとなります。一方、Facebookはアシストチャネルとして扱われる可能性があります。
現在のiOSアトリビューションは、よりプライバシーを重視するエコシステムの中で動作します。IDFAで確定的アトリビューションを行うには、アプリがApp Tracking Transparency(ATT)を通じてユーザーの同意を得る必要があります。マーケターはiOSのアトリビューションとレポートに、Apple独自の計測フレームワークであるSKAdNetwork(SKAN)を利用することも可能です。これらのソースは異なる形式でレポートされることから、iOSのパフォーマンスをより包括的に理解するために、多くのマーケターが両方を組み合わせて分析しています。
アトリビューションレポートからわかること
マーケターはアトリビューションレポートによって、どのキャンペーンがインストールを促進したのか、そしてユーザーがその後どのように行動したのかを把握できます。レポートは、ダッシュボード上の集計データとして取得するほか、ローデータとして取得し、ビジネスインテリジェンス(BI)チームに提供して、より粒度の高い分析を行うことも可能です。
アトリビューションレポートでは、以下のような質問への回答が提供されます。
- どのチャネルやキャンペーンがインストールを促進したのか
- どのキャンペーンが最も価値の高いユーザーを獲得したか
- インストール後のユーザー行動のデータ(セッション、継続率、購入など)
特に、インストール後の指標を分析することで、ユーザージャーニー全体における改善ポイントを特定して戦略的なアプリ収益化に反映し、ROIを最大にすることができます。
モバイルアトリビューションが困難である理由
モバイルアトリビューションは効果的な仕組みですが、実際には多くの課題があります。プライバシー規制の変更、プラットフォームごとのルールの違い、複数のデバイスを移動するユーザージャーニー、不正行為などが、正確な計測を困難にしています。そのためマーケターには、さまざまなアトリビューションメソッドに対応し、プライバシー重視の計測をサポートしながらレポート作成を一元化できる、Adjustのようなモバイル計測パートナーが必要です。
ここでは、モバイルアトリビューションの基本について説明してきました。アトリビューションによって、インストールにつながる施策やインストール後のユーザー行動、そしてより良い成果を得るために予算を集中させる場所などの情報が提供されます。
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