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2022 FIFAワールドカップのアプリエンゲージメント分析
史上初となる米国、カナダ、メキシコ3か国の共同開催となったFIFAワールドカップ2026は6月11日に開幕し、48のチームが39日間にわたって104もの試合を行いました。およそ60億人が試聴したと見られていますが、これに匹敵する規模のスポーツイベントはほかにありません。
この期間、サッカーファンはリアルタイムでスコアを確認し、テレビが見られないときはスマホでライブ配信を視聴して理想のチーム編成を考えたり、ハーフタイムに食べ物を注文したり、リプレイされるハイライトシーンに歓声をあげてこの一大イベントを楽しみます。また、世界中で観戦者が増える中、モバイルデバイスはスポーツイベント観戦の主要ツールになりつつあります。
2022FIFAワールドカップでは、世界中のファンが試合をどのようにエンゲージしているのかが明らかになりました。自国のチームがトーナメント戦で勝ち上がっている間はエンゲージメントが高まり、敗退すると低下しましたが、このパターンは市場ごとに異なっています。
開幕直後の週に最大のエンゲージメントを達成
従来よりワールドカップ関連のキャンペーンは、その多くが決勝戦に合わせて実施されてきました。しかし、データを見ると、エンゲージメントが高い時期は開幕直後であることがわかります。
Sensor Towerのデータによると、スポーツエンターテインメントアプリとスポーツニュースアプリのインストール数は、開幕後最初の週に開幕前の基準値(ワールドカップ開幕の14日前の数字)を大きく上回り、日別のインストール数は131%から204%の範囲で推移しました。最も大きな伸びを見せたのは、アルゼンチン対サウジアラビア、フランス対オーストラリア、メキシコ対ポーランド戦が行われた11月22日です。スポーツエンターテイメントのインストール数が基準値を189%上回ったほか、スポーツニュースのインストール数が204%に達しました。
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動画のストリーミングについても同様でした。Adjustのデータによると、開幕日のストリーミングアプリのインストール数は、2022年11月の平均値と比較して世界全体で46%増となり、最初の1週間の平均インストール数は基準値を41%上回りました。
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北米では、アメリカ対ウェールズ戦があった11月21日にスポーツニュースアプリのインストール数が99%増加し、セッション数も38%増加しました。欧州、中東、アフリカ地域(EMEA)ではピークとなった11月22日にフランス対オーストラリア戦、メキシコ対ポーランド戦が行われ、スポーツニュースアプリのインストール数が80%増、セッション数が42%増となりました。ストリーミングアプリのパターンもほぼ同じでした。ストリーミングアプリのインストール数は11月22日に70%増となり、その4日後のフランス対デンマーク戦ではさらに43%増加しています。
アジア太平洋地域(APAC)では日本対ドイツ戦で数字が急増し、スポーツニュースアプリのインストール数が140%、ストリーミングアプリのインストールが141%に増加しました。その4日後に日本はコスタリカと対戦したことから、APACのストリーミングアプリのインストール数はさらに178%増、セッション数は31%増となりました。ラテンアメリカ地域(LATAM)はメキシコ対アルゼンチン戦が行われた11月26日にピークを迎え、スポーツニュースアプリのインストール数は93%増、セッション数は72%増となり、ストリーミングアプリのインストールはさらに65%に増加しました。
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開幕当初は高かったエンゲージメントは低下していきますが、Sensor Towerのデータによると、スポーツエンターテイメントアプリとスポーツニュースアプリのインストール数は、12月9日と10日に開催された準々決勝中も基準値を30〜41%上回りました。
代表チームの動きに応じてエンゲージメントがピークに
国レベルのデータを見ると、エンゲージメントがどこに最も集中しているのかがわかります。Sensor Towerのデータによると、11月22日の第1戦・フランス対オーストラリアでスポーツエンターテイメントアプリのインストール数が406%に増加しました。スポーツニュースアプリのインストール数は418%にまで増加しましたが、これは欧米市場で最大の数字となっています。アルゼンチンの場合、初戦前日にはスポーツエンターテイメントアプリが基準値を313%上回り、スポーツニュースアプリが288%増となりました。ブラジルでは、11月22日の段階でスポーツエンターテイメントアプリが273%、スポーツニュースアプリは225%に達し、その2日後にに行われたブラジル対セルビア戦で、スポーツエンターテイメントが248%、スポーツニュースが188%となりました。
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ワールドカップでは米国のデータが特に重要です。11月21日の第1戦・アメリカ対ウェールズでは、スポーツエンターテインメントアプリのインストール数が223%、スポーツニュースアプリのインストール数は203%に上昇しました。サッカー以外に人気スポーツが多い米国市場としては大幅な成長を遂げたと言ってよいでしょう。ワールドカップ開催期間全体でも高いエンゲージメントを維持しており、米国が勝ちあがれなかったにも関わらず、決勝戦開催中のスポーツエンターテイメントのインストール数が107%となりました。
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興味深いことに、ブラジルがクロアチアに敗れた翌日、スポーツエンターテイメントアプリのダウンロード数は9%減、スポーツニュースのインストール数は29%減となりました。ドイツが姿を消した翌日、スポーツニュースアプリのインストール数は23%減少しました。また、イングランドの準々決勝敗退が引き金となって、スポーツエンターテイメントアプリのインストール数が1週間にわたって44〜67%減少しています。
アプリカテゴリーと試合日程によるパターンの違い
スポーツゲームアプリのインストール数はそれほど多くはなかったものの、ワールドカップ開催中はエンゲージメントが安定して継続しました。世界全体のインストール数は開幕日に18%増加し、最初の1週間の平均値は基準値を9%上回りました。EMEAで最も数字が高かったのは11月26日で、インストール数が39%増、セッション数が10%増となりました。北米では、アメリカ対イングランド戦でインストール数が33%増加しました。
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ベッティングアプリやギャンブルアプリの開幕日のインストール数は、世界全体で8%増、セッション数は3%増となりました。ほとんどのアクティビティは再びEMEA(欧州、中東、アフリカ)に集中しており、11月22日にはインストール数が29%、セッション数が15%増加しました。
フードデリバリーアプリの場合、単に短期間に注文が急増するだけでなく、試合の日程によって注文パターンを予測できます。フードデリバリーアプリは開幕日にインストール数が15%、セッション数が10%増加しました。EMEAでは試合のある日に反応が大きく、重要な試合が複数行われた11月26日にはインストール数が39%増加しました。ストリーミングアプリやスポーツニュースアプリとは異なり、フードデリバリーアプリのエンゲージメントは、各国の代表チームが勝ち進むことによる影響をそれほど大きく受けませんでした。
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ショッピングアプリは、世界全体で成長率が最も低かったものの、各地域の市場では代表チームの動きに合わせて一定の成長が見られました。中南米(LATAM)では、11月22日にショッピングカテゴリーにおける1日あたりの成長が最大となり、インストール数は61%、セッション数は30%増加しました。北米では11月25日のアメリカ対イングランド戦で、ショッピングアプリのインストール数が33%、セッション数が40%増加しました。
自国不参加の市場でも需要が増大
エンゲージメントの中には、ワールドカップに出場できなかった国で高い数字となったものがありました。Sensor Towerデータによると、中国本土におけるiOSのスポーツエンターテイメントアプリのインストール数は、開幕の2週間前の数字と比べて11月22日に1,151%増、11月23日に1,275%増、11月24日には1,294%増となりました。この成長は、自国のチームの参加していない市場でも試合自体に関心が寄せられており、出場国でなくてもワールドカップの需要が拡大していることを示しています。
イタリアでは、異なるパターンが見られました。代表チームが出場しなかったことから、スポーツエンターテイメントアプリのインストール数は全体で35%減少し、スポーツニュースアプリのインストール数は27%減少しました。Adjustのデータによると、開催期間中のフードデリバリーアプリのインストール数は、2022年11月平均と比較して11%増加しており、ノックアウトステージの12月3日には63%増加しています。
今後のワールドカップをどう見るか
2022 FIFAワールドカップでは、世界的なライブイベントによってモバイルアプリの利用状況がどれだけ迅速に変化するのかが明らかになりました。エンゲージメントは代表チームの試合日程に応じて変化していますが、2026年以降、トーナメント形式の拡大と観戦時に利用するデバイスが増え続けることで、この傾向はさらに強まると考えられます。
この状況はマーケターにとっては大きなチャンスとなりますが、複雑性も高まります。多くの広告費を投じるブランドが成功するわけではなく、試合や地域、ファンコミュニティ全体に目を配り、リアルタイムに適応することが求められるでしょう。どの程度対応できるかは、カスタマージャーニー全体をどれだけ可視化できるかにかかっています。
Adjustを利用すると、企業はアトリビューション、エンゲージメントおよび収益化データをまとめてモバイル、Web、コネクテッドTV、PC、コンソール全体に利用できます。また、AdjustのAIソリューションによってパフォーマンスの傾向を把握し、AIを利用したインサイトによってビジネス上の問いに対し、リアルタイムに回答を得ることができます。
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